病院薬剤師さささっぽのブログ

3年目の病院薬剤師! 薬剤師として未熟者です。わかりやすくをモットーに薬や医療の話をする他、風景、夜景、星空など写真を撮ったものの紹介、雑談もします。

ドーピング問題!スポーツファーマシストって?

 

みなさん、スポーツファーマシストってご存知ですか?

最新のアンチ・ドーピング規則に関する知識を持っている薬剤師のことを言います。

薬剤師の資格を持っている人が、所定の課程を学ぶとこの資格の認定をいただけます。

 

実は私もこのスポーツファーマシストの資格を持っています。

とは言ってもスポーツファーマシストを持っている薬剤師は2019年で約9500人ほどいるので、この資格を持っていてもアンチ・ドーピングの仕事を請け負っている薬剤師の人数は限られると思います。

私も資格を持っているとはいえ、アンチ・ドーピングでの仕事を請け負ったことはありません。

とはいえ、勉強はしましたし、もしかしたら少し仕事をいただける機会があるかもしれないという事もありますので、今回少しまとめていきたいと思います。

 

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スポーツファーマシストとは?

日本アンチ・ドーピング機構と日本薬剤師会が連携して作った制度で、アンチ・ドーピングの知識を持った薬剤師という事を証明する認定資格となっています。

国体以上の大会となるとドーピング検査がありますのでそれに向けた薬の情報提供や啓発活動、学校教育におけるアンチ・ドーピング情報を介した医薬品に関する情報提供や啓発活動といった活動を行なっております。

 

ドーピング問題

スポーツ競技の世界においては公正さが重要となるので、ドーピング問題は深刻な問題となります。

嫌な話、他の選手を失格にするために見えないところで選手の飲み物の中にこっそりと禁止成分を入れるという事も行われているみたいです。

そのため、選手は練習中など他人がいる時には飲み物など注意が必要で、風邪などの際にも薬の使用が制限されます。

医師から処方される医療用医薬品や市販されているOTC薬、漢方薬やサプリメントなど禁止物質が使われているものは幅広いので、注意が必要となってきます。

 

うっかりドーピングとは?

読んで字のごとくです。

禁止成分が含まれているとは知らずに市販の薬やサプリメントを使用してしまう事です。

うっかりで大会の参加資格がなくなってしまうなんて最悪ですよね…

 

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禁止物質分類

実は禁止されている物質にも分類があります。

  1. 常に禁止されている物質と方法
  2. 競技会において禁止される物質と方法
  3. 特定の競技において禁止される物質

といった分類があります。

 

常に禁止されている物質だと、筋肉増強作用のある「男性ホルモン」や「ステロイド」、ドーピング隠蔽作用のある「利尿薬」などがあり、競技会じに禁止される物質には「興奮作用のある薬」などがあり、特定競技にはアーチェリー、ダーツ、ゴルフなどがあり「気持ちを落ち着ける薬」などが該当します。

方法だと、「輸血」「尿検体の入れ替え」「遺伝子操作」などが挙げられます。

 

治療に必要だったらどうするの?

「この疾患にはこの薬を使いたいが、ドーピングが問題になってしまう」

…どうしましょ…(´・ω・`)

ということで、何事にも例外というものはあります!

それが、TUE(治療使用特例)というものとなります。

禁止物質や禁止方法を治療目的で使用したい場合は、必要事項を書いた書類を医師に書いてもらい、競技者が申請して認められれば使用することができます。

ただ、この時使用したい禁止物質以外に合理的な治療方法がないことが条件となるので注意が必要となります。

 

 

という事で、ドーピング、スポーツファーマシストについてまとめました。

実は、薬剤師になってしまえばスポーツファーマシストになるのは簡単です。

1回講義を聞きに行き、webでの講義とテストを受け、お金を払えば資格を取ることができます。

事前にアンチ・ドーピング活動を行なっている必要もなく、申請時に行う必要もありません。

最初にも書きましたが、資格を持っていても仕事を請け負っている人は少ないので、私も含めファッションライセンスの人は多いでしょう。

しかし、実際に国体出場患者の対応をしなければならない時がくるかもしれないので、この情報を得れたというだけでも資格を取る勉強をして良かったと思います。

スポーツファーマシストへ何か相談したいことがありましたら、

www.sp.playtruejapan.org

↑こちらから!