糖尿病で使われる薬!
さて、今回は糖尿病治療で使われる薬についてです。
糖尿病という病気については他記事でまとめているので、そちらを!
前回、糖尿病では"インスリンの分泌が低下する"もしくは"インスリンの効き目が弱くなる"と説明しました!
どちらが原因かによって、使う薬が変わってきますので原因を調べることは重要となります。
一応説明するために、薬の種類については記載しますが、詳しい薬の名前は記載したところで難しいので書きません!
ですが、糖尿病患者さんである場合には種類と名前を覚えていただくことを推奨します。
覚えることで、自分がどんな治療をしているかわかるようになるので、オススメです(^^)
インスリン分泌低下
この場合はさらに、"インスリンの分泌が全くない"か"インスリンの分泌量が少ない"かにわけられます。
1型糖尿病のように、インスリンの分泌が全くない場合には、外部から補充するしかありません。
そのため、インスリンを注射によって体内に補充します。
注射は静脈注射ではなく、皮下注射というものになるので、やり方を覚える必要はありますが、比較的簡単で覚えやすいですし、打つ人は1日4回打ったりするので、やっているうちに慣れてしまうと思います。
通常体内でのインスリンは「基礎インスリンと言われる食事等関係ない一定の量分泌されているもの」に加え、「追加インスリンと言われる食事によって上がった血糖を下げるために分泌されているもの」が存在します。
インスリンを打つ人が4回が多いというのは、”基礎インスリンを補うために長時間効果のあるインスリンを1日1回打つ事+追加インスリンを補うために即効性のあるインスリンを毎回の食事のたびに打つ”という事で、1日4回打つというわけですね!
ちなみに、インスリンはタンパク質であり、胃酸に弱いので飲み薬ではしっかりとした効果が得られません(>_<)
ですが、飲み薬によるインスリンの補充の研究も行われているので、近い将来注射ではないインスリンが出てくるかもしれません。
では、インスリンの分泌量が少ない場合はどうでしょうか。
この場合でも、重症であればインスリン注射を導入する事はあります。
重症でない場合、体内でインスリンの分泌量をあげる薬を飲むことになります。
この時に使われる飲み薬には、スルホニル尿素(SU)剤、グリニド薬、DPP-4阻害薬と言われる分類の薬があり、注射としてGLP-1刺激薬と言われる分類の薬があります。
分類によって少しずつ特徴があるのですが、簡単にまとめると、
- SU剤…血糖値を一番下げるがその分低血糖が多い、食事に関係なくインスリンを分泌できるが膵臓が疲れてしまい効果が出づらくなることもある
- グリニド薬…比較的効果発現時間が短いので食事の直前に飲む必要がある
- DPP-4阻害薬…比較的新しい薬で値段が高い、上記に比べると血糖値の下げ幅は少ないが低血糖のリスクも低い
- GLP-1刺激薬…注射なのでインスリンと共に抵抗のある人が多い、慣れてくるまで吐き気を催す人もいる
といったところでしょうか。
インスリン抵抗性
インスリンの効き目が弱まってしまった場合には効き目を改善するような薬が用いられます。
この時の薬は飲み薬のみで、ビグアナイド系、チアゾリジン系と言われる薬が使われます。
特徴は、
- ビグアナイド系…安価で副作用も少ないので処方されやすい、副作用は少ないが手術や造影剤を使用する際には中止をする必要があり中止を忘れてしまうと最悪の場合昏睡や亡くなる可能性もあるので中止と言われた場合はしっかりと中止する・中止を忘れてしまった場合は嘘をつかずに医師・薬剤師に相談すること
- チアゾリジン系…心臓が弱い人には使いません、浮腫んだりした場合はすぐに相談を
共に長い期間使われているため、効果や安全性などについてのデータは多く、使いやすい薬にはなると思います。
それ以外の血糖値を下げる薬
実は、上記以外にも血糖値を下げる薬があります。
- α-グルコシダーゼ阻害薬…食事によって吸収されるブドウ糖の量を少なくします、そのため食事の前に飲まなければ意味が一切ない薬です、おならが出やすくなります
- SGLT-2阻害薬…血液中にある糖分をおしっこから出します、尿の回数が増えます、尿の中に糖分(栄養分)が出るため細菌が繁殖しやすくなるのでおしっこは我慢しないように
といった特徴があります。
糖尿病治療薬について簡単にまとめてみました。
少し難しい単語なども出てきたので、わかりづらかったかもしれませんが、ご容赦ください(>_<)
薬も様々出来てきておりますが、糖尿病の治療の大原則は食事の制限と運動になります。
しっかりと治療を行なっていけば薬が減っていくはずなので、頑張っていただければと思います。