血液クレンジングとは? 効果あんの?
血液クレンジングってご存知ですか?
少し前にはなってしまいますが、話題になりましたね!
正直、一度でも医療に携わったことがある人だとだいぶゾッとするようなことをしておりますが…
私は血液クレンジング否定派でありますので、否定派の一意見としてまとめていきたいと思います。
血液クレンジングとは?
血液クレンジングというのは、血液を一部専用のボトル内に採取して、そこにオゾンを注入、オゾンによって活性化された血液を体内に戻すことで効果があるとされている行為となります。
この行為による効果として、がんや心筋梗塞、HIVの除去、ウイルス肝炎やインフルエンザ、さらには保険診療では治らない難病にまで効果があるとしております。
これだけ見ると、すごいなーって思いますよね。
自由診療とは?
さて、先ほどの文章で”保険診療”という言葉が出てきました。
その対義語が自由診療となります。
保険診療は論文などのデータから国がその効果を認め、その効果を示す範囲内での治療であれば保険証を提示することで通常3割の負担金で受けられる医療行為となります。
簡単にいうと通常クリニックや病院で受ける治療はほとんどがこれだと思っていただければ大丈夫です。
一方で、自由診療というのは、論文などで十分なデータがなく国が治療法として認めておらず、やる場合には10割全てを自分で負担しなければならない医療行為となります。
言ってしまえば、効果があるかは知りませんが自己責任だったらご自由にどうぞってことです。
今回あげている血液クレンジングは後者の自由診療となります。
保険診療にはならないの?
効果が証明されれば保険診療になる可能性がありますが、薬にしても医療行為にしても保険診療になるためには、その薬・行為によってちゃんと効果が出るかどうかを試験しなければなりません。
血液クレンジングを激推ししている医師がいうには、”試験を行うには莫大な費用がかかり、患者の負担も増える。さらに、オゾンは毒だという人も多いので試験が日本では行いづらい”と言っております。
それらしい理由が並んでおりますね。
ですが、この効果を確認する試験は研究費が出るほか、患者の負担は増えるどころかお金をもらった上で受けることができる、その結果効果がしっかりと証明されれば今後は3割分の負担で治療が受けられると、それらしい理由のほとんどが否定されてしまいます。
ではなぜしないのか?
推測にはなりますが、試験を行った結果効果が証明されなかった場合に治療が行えなくなるのでその為ではないかと。
現段階では、”効果があるかどうかは厳密にはわからない”というグレーな状況なので、それで儲けを得ている以上、白黒はっきりつけるのが怖いのではないかと思います。
血液クレンジングのデメリットは?
さて、血液クレンジングを行うメリットがなさそうというのは理解いただけたでしょうか?
まぁ現段階ではそれでも可能性があるならやったほうがと思う人もいるでしょう。
では、血液クレンジングにデメリットはないのでしょうか?
”毎年7万人以上が治療を受けているが副作用の報告は10年間ない!”と上記と同じ医師が述べているみたいです。
「副作用ないじゃん!安全じゃん!」と思うかもしれませんが、それが何かしらの効果を示しているのであれば、副作用が無いということは絶対にないはずです。
海外では血液中のカリウムの数値が上がった、心筋梗塞が起こった、心臓が止まったといった報告がされているそうですが、「日本では0件、絶対に安全です」信用できないですよね。
また、針を指している以上、そこから細菌等のばい菌が入って行く可能性がありますので、やはり絶対に安心といったことはないでしょう。
これはあくまでも予想ですが、血液クレンジングを行っているのは大半が美容クリニックなどです。
風邪を引いた、寒気がする、動悸がする、といった時に美容クリニックに行く人がいますか?
いませんよね、0件ですね。
といったカラクリではないでしょうか。
なぜ流行ったのか?
これに関しては確実に見栄えだと思います。
所謂”インスタ映え”と一緒で、そこで良い写真が取れるから集まっただけだと思います。
血液クレンジングも行うことで、血液の色が鮮やかな赤色にかわります。
その為、「こんなにもどす黒かった血が鮮やかな血の色になりましたー」というだけでも映えますよね。
ですが、実は普段肺が行なっていることを外でやっているだけに過ぎないんですね!
血液は酸素を多く含んでいると鮮やかな色をしております。
この鮮やかな血液が動脈を通り体内の様々な細胞に行き酸素を配給します。
同時にいらなくなった二酸化炭素をもらってきます。
二酸化酸素を多く含むようになった血液の色は黒く変わっていきます。
これが静脈を通り肺に行き、また酸素と二酸化炭素を交換することで鮮やかな色に戻る、といった循環を血液は行なっております。
では、採血などで血をとるときはどちらからとるでしょうか?
静脈になります。
これは、動脈が体の深いところを通っているのに対して、静脈は皮膚に近いところを通っており、確認しやすいからです。
また、動脈を刺すとなると皮膚からは見えない血管に針を通すようなものになるので、大変です。
話を元に戻します。
静脈からくすんだ血液をボトルにうつします→ほらこんだけ汚いのがオゾンを入れるとなんとびっくり鮮やかな色に→やばーい、すごーい、写真撮ろう!
と物語が出来上がるわけですね!
ということで、血液クレンジングについてまとめてきました。
冒頭でも述べましたが、私は否定派ですので否定的な意見は多かったと思いますが、あくまでも効果についてはグレーではっきりとわかっておりません。
しかし、オゾンには強い酸化作用があるというのは高校化学をやっていると習うことですが、この治療を推している方々は「オゾン療法で抗酸化作用!若返るし、そのほかにも効果がいっぱい」と言っているのでいくらなんでもなぁと思ってしまいます。
血液クレンジングに白黒つく日は来るのか!?
乞うご期待ですね。