薬のシートの意味! シートごと誤飲?
みなさん、薬をシートでもらった時、どのように保管しておりますか?
病院だと、普段飲んでいる薬は全部持ってきてもらって入院してもらうのですが、保管方法は多種多様です。
貰ったままの状態で保管している人、シートを切って1つ1つバラバラにしている人、シートから薬を出して保管している人などですね。
これ、色々と問題があるんです!
まとめていきます!
シートから出してはいけない理由
薬は貰った時のままシート内で保管し、飲む前にシートから出して飲んでください。
シートで保管することで、ゴミやばい菌がつくことなく保管できるほか、乾燥を防ぐことができます。
実は、薬って湿気に弱いって知ってましたか?
湿気によって薬としての効果を失う薬もありますし、薬が体内で上手く吸収されなくなることもあります。
逆に乾燥しすぎると錠剤が割れたりすることもあります。
汚い錠剤を飲むことにならないためにも、湿気乾燥を防ぐためにもシートの中で保管しましょう。
シートを切るのは?
では、そのシートを切ってしまうのはどうでしょう?
このように、縦向きにハサミを入れれば、1つ1つ薬を切り離すことができ、持ち運びも便利になりますね。
”シートの中に入っているから大丈夫!”とも思えるかと思いますが、あまりオススメできません。
というより、昔の薬はこの絵のように真ん中にも切れ目が入っておりました。
なぜなくなったのかというと、間違ってシートのまま飲んでしまうかたが出たからなのです!!
「え?そんなバカな」と思うでしょう?
実際に起こったことのある事故で内視鏡でシートを取り除いた上、シートの角が喉や腸に刺さって穴が空いてしまったので手術にまで至った方もいるのです(>_<)
このようなことから、安全面を考慮し、真ん中の切れ目というのは無くなりました。
シートバラバラで怖いのは子供や認知症で何も分からなくなってしまった高齢者などでこのような誤飲が起こる可能性がありますので、薬剤師としてはオススメできません。
一部自分用に持ち運ぶ分だけとかであればまぁとも思いますが、あまり大きな声で良いですよとも言いづらい内容ですよね。
薬のシートの意義についてまとめてきました。
いちいち出すのはめんどくさいかもしれませんが、シートにも意味はあるのです。
また、薬の数が多くて飲み方が分からなくなる時や手先が上手く使えない人などでは、薬剤師がシートから出して1つの袋の中に入れるといった対応も行なっているので、医師や薬剤師に聞いてみてください!